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ポルノをやめるべき理由-快楽と苦痛のシーソー論-

  • 2023年11月8日
  • 2023年12月1日
  • 理論
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ポルノ視聴をやめるべき理由はいろいろとあります。最も恐ろしいものには「喜びを感じられなくなってしまうこと」が挙げられます。そのほかにも、ポルノ依存者がポルノ断ちをすると、一定の間、「不安」、「過敏症」、「不眠症」、「身体的違和感」等の禁断症状を感じることがあります。

ではなぜ、ポルノ視聴によってこのような副作用が起きてしまうのでしょうか。それは「快楽と苦痛のシーソー」論によって説明できます。

快楽と苦痛のシーソー

神経学によると、脳内では快楽と苦痛を処理する場所が同じことが発見されています。また、快楽と苦痛は相反する形で発生します。まるでシーソーのように快楽を感じるとき、苦痛は抑えられ、苦痛を感じるとき、快楽は抑えられます。

事後反応により快楽のあと苦痛を感じてしまう

快楽側にシーソーが傾きすぎると、水平に戻そうとして、苦痛の側に重しがのっかります。これは人間の恒常性によるものです。恐ろしいのは、快楽を感じた分、シーソーは苦痛の側に傾いてしまうことです。この苦痛の側に傾いているときに感じるのが、各種の禁断症状です。楽しんだ後にはツケが回ってくる理由です。

神経適応により快楽の量は減り、苦痛の量は増えていく

また、このシーソーは学習するので、同じような快楽を頻繁に味わっていると、その快楽の度合いは低くなってしまいます。しかも、苦痛の度合いが強くなってしまいます。前に覚えた快楽を得るためには、快楽の量を増やす必要がでてきます。そしてそのたびに苦痛のシーソーに重しがのっかっていきます。負のループです。

最終的には、常に苦痛を感じ、喜びを感じられなくなる

長期的かつ大量の快楽を与えていると、快楽と苦痛のシーソーは、つねに苦痛の側に偏ることになります。快楽、つまり喜びを感じる力が下がり、苦痛を感じる力が上がってしまいます。しっかり休んだはずなのに、なんだか体がだるいし将来が不安なことはありませんか。それは快楽に浸りすぎて、快楽と苦痛のシーソーが壊れてしまったせいかもしれません。

快楽と苦痛のシーソーは直せる

一度シーソーが壊れてしまったら最後というわけではありません。人間の恒常性により、ある一定の期間、これまで浸ってきた快楽から離れれば、シーソーは直ります。快楽と苦痛のシーソーは水平に戻すことができます。普通に喜びを感じて、普通に苦痛を感じられる人間に戻ることができるのです。

まとめ

快楽と苦痛のシーソーの理論を箇条書きにしました。一見恐ろしい理論ですが、しっかりとポルノ断ちをすれば私たちの体がもとに戻るということも教えてくれます。ポルノ依存症の方々にとってポルノ断ちは大変つらく苦しいものですが、勇気と希望をもって、そして何より自分の恒常性を信じて、ポルノ断ちを達成できる人が増えたらうれしく思います。

  1. 快楽と苦痛はシーソーのように相反する形で存在する(相反過程理論)
  2. 快楽に傾くと水平に戻そうと作用するが、快楽に傾いたぶん余分に苦痛の方に傾いてしまう(恒常性と事後反応)
  3. 快楽物質に慣れると、快楽の側へのシーソーの傾きが弱く、短くなり、その後の苦痛の傾きが強く、長くなってしまう(神経適応)
  4. 長期的かつ大量に快楽を得ていると、シーソーは苦痛の側に傾いた状態になってしまう。(神経適応)
  5. いびつに傾いたシーソーは、十分に長く待てば元の水平状態に戻すことができる(恒常性と再適応)

ポル禁アカデミーでは、ポルノ断ちをしようとしている方々を応援しています。気になることがありましたらぜひコメント欄でご相談ください。

参考文献

・『ドーパミン中毒』 アンナ・レンブケ 恩蔵絢子[訳]
・『インターネットポルノ中毒 やめられない脳と中毒の科学』 ゲーリー・ウィルソン 山形浩生[訳]

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